『姉さん』と帝国

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「王国……?」 天音は疑問を口にする。 「そう、ここは『王国』よ。……天音にはこの世界全ての説明をしないといけないわね……」 ソプラは門を通り、城の中に入って行く。 リオンはそれに従い、天音を手招きして3人は城の中に入った。城の中は入り組んでいて、迷ってしまいそうな広さだった。 「……まずはこの世界の話をしましょうか。この世界には4つの大陸と1つの聖地が存在しているの。4つの大陸には全部で12の国があり、今のところは全てが友好関係を結んでるの」 「今のところは……ですか?」 先頭を歩くソプラに天音は控え目に尋ねた。それに対してソプラは頷いて見せた。 「そう。……昔、10年前までは頻繁に国同士で領土の奪い合いの戦争をしてたのよ」 ソプラの背中からは表情を読み取ることは出来ないが、少し悲しそうに話しているように天音には聞こえた。 「でも。戦争は、ある日を境目にして急に終わりを迎えたの……」 知らず知らずの内にソプラの声のトーンが下がる。 「急に……?」
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