『姉さん』と帝国

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「そ、そうですか……?」 「えぇ、心配ナッシング、よ!」 ソプラは相変わらずの良い笑顔でハッチャケている。と、そこへ一瞬瀕死状態に陥ったリオンが復活し、文句を言った。 「……っ、姉さん何すんだよ!! 何も本気で殴ること――」 「え? まだ半分の力も出してないわよ?」 「……そうデスカ……」 恐るべきソプラの怪力に、退却するしかなかったリオンであった。 と、不意に思い出したかのようにソプラは天音に尋ねた。 「……天音。そう言えば貴方武器とかはないの?」 「え? ……そんな物はないですけど……?」 ――おかしいわね……、歴史書には『女神の武器』があると書いてあったのに……。 まさか……まだ封印されたままなのかしら……? ソプラが悶々と思考を巡らせていると、天音が遠慮がちに口を開いた。 「あの……、ちょっと聞いても良いですか?」 「え? ……えぇ、良いわよ。何でも聞いてちょうだい?」 「魔法……ってこの世界ではどういうものなんですか?」 天音はさっきから疑問に思っていたことをソプラにぶつけた。
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