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――無意識に醸し出す魔力……。
天音は首をコテンと傾げた。魔力と言われても天音にはそんなものは見えないし、感じることすら出来ない。勿論、どうすれば見えるのかもだ。
寧ろ、天音にとって魔法なんて夢物語の存在だ。
天音はいろいろと思案していた。そんな天音を見てか、ソプラが薄く微笑んだ。
「『水』はね、その人周りの魔力が蒼なのよ」
だから貴方は水、とソプラは付け加えた。
「魔力を見るのは難しそうに見えてとても簡単よ。ただ自分の魔力を集中して感じれば良いだけだからね」
そして、ソプラはあっさりと天音の聞きたいと思っていたことに答えたのだった。
――えぇ!? 何で私の心の声がソプラさんに聞こえたの!?
言い当てられてちょっと内心焦る天音であった。
「まぁ、そんな事は別に良いわ。にしても……水。『護り戦う者』ね……」
「……水なら同じ水魔法を使うヤツが良いんじゃねぇか?」
「そんな事くらいわかってるわよ、いちいち口を挟むな」
「スミマセン……」
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