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『今日はもう夕方だし、ゆっくり休んでね』
「……って言われてもこんな部屋じゃあ緊張して休めないよ……」
ソプラに案内された部屋は軽く20畳くらいある部屋だった。
内装はシンプルそのものという感じで、ベッドやクローゼットなど必要最低限の物しか置いてない。
奥には風呂やトイレが設置されていて、普通に生活するには十分過ぎるくらい広い部屋だ。
夕食は3人で天音の世界の話やこの世界の話をしながら食べ、お風呂は部屋のを使わせてもらった。
――ソプラさんが言うには兵に入れば階級に応じて寮の部屋が支給されるらしいけど……、この部屋って一人用だからかなり階級が高い人用だよね……?
「……ふぅ……」
天音は息を大きく吐いて勢い良くベッドにダイブした。
「異世界にトリップかぁ……、何かまだ信じられないや……。それに魔法を使えるようになって世界も救わないといけないだなんて……、本当に私に出来るのかなぁ……?」
聞こえるのは川のせせらぎと虫の鳴く声。
その静寂に包まれて天音は夢の中に入っていった……。
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