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「……その子と異世界の人はどうなったんですか?」
天音はソプラに尋ねた。そう。疑問だったのは少女と異世界の人の行方。
異世界の人は元の世界に戻っている可能性があるが、少女についてでも聞ければ探す手間が省けると考えたのだ。
「異世界の人の居場所はわからない。歴史書にはそこまで書いてなかったもの……。相打ちだったかもしれないし、元の世界に還ったのかもしれない。少女は……この世界のどこかで生きている筈よ」
「そうですか……」
両方とも詳しく情報を聞くことが出来なくて天音は少し残念そうな顔をした。しかし、ソプラはそんな天音を見てニッコリと笑みを浮かべた。
「けどね、朗報はあるの」
その笑みを崩さず、ソプラは言葉を続ける。
「天音、貴方には封印への旅を共にする仲間がいるわ」
「……えぇっ!?」
その言葉に今度は天音だけでなく、黙って話を聞いていたリオンとナギサも声を揃えて驚いた。
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