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「そして、これが……2つ目の勾玉よ」
そう言うなり、ソプラが自身の手に魔力を集中させ、炎のように紅い勾玉を掌に出した瞬間。天音の勾玉がまるで蛍のようにチカチカと水色の光りを放ち始めたのだ。
「なっ……!?」
余りの出来事に3人とも声を挙げた。無理もない。先程までただのアクセサリーだったものが突然光り始めるという怪奇現象を起こしたのだから。
「勾玉は勾玉同士で仲間認識をしているの。だから、この2つの勾玉は本物の伝説の勾玉よ」
「……って事は、ソプラさんが私と一緒に旅を……?」
今までの話から推測し、天音はソプラに聞く。しかし、何故かソプラは首を横に振って笑顔で答えた。
「私じゃないわ。だってこれはリオンの勾玉だもの」
「……はい!? 何なんだよ、それ!? 俺聞いてねぇし、そんなの持ってた覚えねぇよ!」
突如全く記憶にないことを言われ、リオンは慌てて姉に問い詰めた。
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