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――リオン君は一度私に対して魔法を使ってくれてるし、ソプラさんも“リオンは精霊魔法使いだ”って言ってた……。
でも、その一方で集中力が必要な空間魔法は使えない、って……。となるとやっぱり『魔法が苦手』としか考えられないよ……。
天音がそう考えている間にもリオンは敵を気絶させ、少しずつ数を減らして行く。
気付くと『青い薔薇』は最後の1人になっていた。
「チッ……、お前……何番隊だ……!?」
男は肩で息をしながらもリオンに尋ねる。対するリオンはまだまだ余裕があるらしく、不敵な笑みを浮かべた。
「……俺は……、隠密だ」
そう言うが早いか、リオンは最後の1人を蹴り飛ばし気絶させた。と、その瞬間!
リオンの真後ろから最初に気絶させられていた筈の男が魔法を放とうとしているのが天音の視界に入った。何かを考える前にとっさに天音は走り出す!
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