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「違うよ!」
「天音、魔族ってのは、この世界では人間と共存している種族の1つなんだよ」
キキがツッコんだあと、リオンが苦笑しながら天音に補足した。
「魔族は……まぁ簡単に言うと戦闘種族の事だよ。他にもいくつか共存してる種族はある。……とりあえず今は混乱してるみたいだから説明はやめとくけど……」
リオンの言った通り天音は頭の中がパニックになっていた。どうやらぬいぐるみが喋ってただけでも天音にはかなりの驚きだったらしい。
「……ところで、そのハーフが何か用なのか? 俺は今からコイツ等を届けたいんだけど……?」
「どうせ空間魔法使えないのに何偉そうに言ってるんだよ」
「んだと、ぬいぐるみ……」
まさに売り言葉に買い言葉。一触即発ムード。
そんな不穏な空気の中、漸く落ち着いた天音が口を開いた。
「……あ、ならキキはどうして私達を引き止めたの?」
すると、キキはハッとした様子で天音を振り返り問いかけた。
「ねぇ、『女神の力を受け継いだ者』って君のこと!?」
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