蜘蛛蛇

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ヤバイ!!! そう思うのに、突然の事に足がすくむ。 タタタタタタタタタタ!! あの足音は走りながら、こちらに向かってきているのが解る。 「走れ!!」 そう叫んだのは新だ。 足がすくんで動かなかったが、新にひっぱられ、なんとか走る事が出来た。 慶太は俺と新より先に走り出していた。 その後ろを追いかけるように、夢中で走った。 2、3回転びかけたが、今ここで転んだら自分の身に何が起きるか解らない。 転ぶわけにはいかない! あの足音が、少しずつ俺達との距離を縮めているのが解っているのだから。
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