蜘蛛蛇

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俺は来た道を眺めていた。 慶太はあんな事言ってたけど、今からでも引き返した方が良いんじゃないか? しかし、さっきの奇妙な音が脳裏に過ると、何かに出くわしてしまいそうで、何だか怖い。 「誠?」 心配して、向こうで新が声をかけてきた。 「・・・わり。」 俺は後ろ髪を引かれる気持ちで、慶太と新の元に向かった。 この時に、無理にでも引き返していればと、俺は後々後悔する事になる。 ヒタ・・・ヒタ・・・ヒタ・・・ 再び何処からか聞こえる奇妙な音。
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