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ある日の放課後
「ハァ...」
「おーい、リン。リンさーん?また、溜息付いてますよー」
「え...。うわぁ!」
柄にもなく派手にイスごと後ろにひっくり返ってしまった。教室に誰もクラスメイトがいなくて良かった。
顔を上げると目の前にミクがいた。ミクは私の2歳上で家は隣同士で幼なじみだ。ついでに言うと、なぜかいつもネギくさい。こいついつもどんな食生活してんだろ?
「もー相変わらずドジだな~」
イヤイヤ今のは絶対お前のせいだろ!!ぼーっとしてた私も悪いけど。つーか、いつもドジして人の迷惑かけてるのお前だろ!!!反撃しても意味ないので私は大人しくミクの出した手を借りて立ち上がった。
「ありがと...ていうか、なんでミクがここ(中学校)にいるの?高校は?」
「へ?」
「いや、へ?じゃなくて、高校は?こ・う・こ・う!」
なぜ、私がこんな事を言うかというと、今はほうが後は放課後は放課後でも、家庭訪問中の放課後なので今は昼の2時。
どう考えてもコイツがここにいるのはおかしい。
「え、あ、あぁ。高校?えーっと、その...」
「サボリ」
「そう、サボリ!じゃなくて、うーんと、そうだ!!頭痛くって」
「・・・」
「う...。嘘です。ごめんなさい。ホントは、授業受けたくなくてサボりました。」
「まぁ、謝らなくてもいいけどね。別に。メイコ先生にバレたらメンドクサイし取り敢えず帰れば?」
「そうだね、分かった。じゃあ一緒帰る?」
「いい。もう少しここいる。」
「そっか。じゃあ、またね」
パタパタパタ...ミクの足音がだんだん小さくなっていく。
「ハァ...」
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