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――音楽室
「来てしまった」
おれは恐る恐る音楽室の扉に手をかけた。
ギィィ…
扉の向こうはわりと殺伐としていて、音楽室だというのにピアノ以外の楽器が見当たらない。
そういえば、この学校…音楽の授業ないな。
そんなことを考えながら、おれはピアノに向かって歩き出した。
やはり、ピアノは噂どうりひとりでに音を奏でている
「マジ…か」
おれが呟くのとほぼ同時に、背後から気配を感じた。
とんとん…
何者かがおれの肩を叩く
「なにかご用ですか?」
おれは背後から話しかけてくる何者かにそう言われたので、ほぼ条件反射的に返事をした。
「いや…ピアノが上手だから、聴きにきた。」
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