一章

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「今の時期、夏休みではないのですか?」 「そりゃ、まあ、夏休みだとは思いますけど、研究に夏休みも冬休みもないですからね。さすがに、卒研生が夏休みに毎日来ると言うことはないですけど、彼らの内からも、たいてい誰かは来てますし、私と北神さんはほぼ毎日来ていますよ。あの日は偶然私と北神さんしか来ていませんでしたが」 「お二人だけしか来ないというのは珍しいことだったのですか?」 「そうですね、初めてじゃないかなと思いますけど。それまでは必ず誰か他の卒研生が来ていましたし、私たちのどちらかが休むこともありましたから」 「それからはずっと三人で研究室に?」
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