Armament Juvenile》武装中学生《

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 和美が駆け出す。  怖いものは何もない。  傍らには仲間がいる。想一が、長太郎が、真帆が続く。  信じた絆を胸に。  心は、再発のこの場所に。  【武装中学生】は丘から覗く、朝日の中へと入っていく。  途端、広い森に銃声が鳴り響く。  夜明けはここに。  いずれ出会うことを夢見て。  けれどそんなことは無いと理解した上で、彼女は、彼らは、戦うことを決意した。  生きていれば困難にぶつかることもあるだろう。  諦めなければならないことだってあるだろう。  だがしかし、決して忘れてはいけないことがある。  人は/あなたは  一人ではないということ  間違いに気付いても遅すぎることなどない。彼らのように。そんな彼らの───【武装中学生】の姿を、どうか覚えておいてほしい  どのような結末であれ、どのような凄惨な過去があれ、生きている限り希望はある。  彼らには残念ながら掴めなかったものが、目の前にあるのかもしれない。  なら生きて。確かめてみるといい。  未来は輝く  そう───きっと───            FIN
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