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イチロー「構わないさ、生徒の話を聞くのも先生の役目だろう?」
イチロー「それに……僕個人としても気になることだからね」
マミ「キュゥべえ、いいわね?」
キュゥべえ「僕としては構わないけれど……どこまで話すかはマミに任せるよ」
マミ「そう、それじゃ……先生、今から話すこと……信じるかどうかはすべて任せますね」
イチロー「……?」
呪いを振りまく魔女のこと、それを倒す魔法少女のこと、そして魔法少女の力を与えるキュゥべえのこと……
マミは自らのソウルジェムを見せつつ、それらのことを端的に説明する。
イチローはそれらの話を黙して聞いていた。
マミ「……と、大体はこんなところかしら」
イチロー「なるほど、にわかには信じがたい話だね」
マミ「でしょうね、私だってこんな話……いきなりされたらきっと信じない」
さやか「でもあたしたち、マミさんに命を救ってもらったんだ!」
まどか「それは嘘じゃないんです!」
イチロー「…………」
イチロー「……少し、君たちに頼みたいことがある」
マミ「…………?」
某所
マミ「まさか、魔女の存在を自分の目で確認したいだなんて……」
イチロー「疑っているわけじゃないんだ。ただ、その魔女というのがどんなものかを見ておきたくてね」
まどか「け、結構先生って勇気あるんですね」
イチロー「基本的に僕は打てそうな球なら積極的に打ちに行くスタンスだからね」
さやか「いや、そのたとえはよくわからないけど……」
マミ「ところで美樹さん、そのバットは?」
さやか「い、いやぁ……一応武器になるものを持ってこようかと思って!」
マミ「イチロー先生も……さっきからずっと持ち歩いてるそれ、バットケースですよね」
イチロー「今日は帰ったら練習をするつもりだったからね、それに野球人たるものバットは常に持っておきたいんだ」
マミ「じゃあ二人とも、そのバット……私に貸してくれるかしら?」
さやか「いいですけど……」
差し出された二本のバットにマミが手を触れると、それらは形が変わり魔法具のように変化した。
さやか「うわっ!すげー!」
マミ「フフ、それなら少しは魔女にも対抗できるわ」
イチロー「…………」
マミ「……イチローさん?」
イチロー「すまない、僕のバットはもとに戻してくれ」
マミ「え?」
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