イチロー「魔法少女か・・・」

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キュゥべえ「間に合ったねマミ!もう魔女が出てくるよ!」 まどか(に、人形……あれが魔女なのかな?) マミ「さて……と、悪いけれど一気に決めさせてもらうわよ」 マミ「ティロ・フィナーレ!」 さやか「やった!さっすがマミさん!」 まどか「良かった……!」 まどか(私も……マミさんみたいに誰かを守れるようになれれば……!) その場の全員が勝利を確信し、安堵の空気が流れる。 が、一瞬でその空気は激変した。 シャルロッテ「――――!」 マミ「えっ……!?」 撃ち抜かれた子供の人形のような魔女の口から何かが飛び出てきた。 ピエロのように滑稽な顔をしたその何かは牙を剥き出しに巴マミへ襲いかかる。 彼女は何もできなかった。 そして次の瞬間には、一つの首が千切られていた。 まどか「え……?」 さやか「なっ……!?」 キュゥべえ「…………!」 その場にいた何が起こったか分からなかった。 マミ「…………?」 巴マミ自身も含めて。 イチロー「――――間に合った」 マミの足元には千切られた魔女の首、そして 使い込まれた一つの白球が転がっていた。 まどか「せ、先生!?」 イチロー「やあ、怪我がなくて何より」 さやか「な、何で先生がここに……っていうか今何したの!?」 イチロー「どうも危険な状況だったみたいだからね、ボールを投げ込んだんだ」 まどか「ぼ、ボールを……?」 イチロー「気を逸らすつもりで投げたんだけれど……まさか首が吹き飛ぶとは思わなかったよ」 意外と魔女は脆いね、彼は笑いながらそう言った。 マミ「あ、あの……!」 イチロー「危ないところだったね。怪我はないかい?」 マミ「え、ええ……ありがとう……ございます」 イチロー「お礼は良いよ、ああ……ほむらちゃんからの伝言でね、拘束を解いてほしいらしいよ」 イチロー「自分ならあの魔女を倒せる、信じてほしい……ってね」 マミ「暁美さんが……?」 イチロー「彼女は嘘を言っているようではなかったから、彼女の言葉を聞いてあげてくれないかな?」 マミ「そ、そういうことなら……」 イチロー「さて……じゃあ僕はもう少しだけ、あの魔女とやらの相手をしようか」 魔女はまだ死んではいなかった、首を飛ばされてなおイチローたちへと襲いかかろうとしている。 イチロー「よし、行こうか」
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