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「へぇ綺麗な顔してるね」
顎を持ち上げられ顔を向きあわせられる。
視線を合わせた先に男の姿がうつる。
その男は滝本のようにチャラく見えるが彼にはない色気を持っていた。
「ちょっと上原さん!橘君に手を出さないでくださいよ!!」
今だに俺の顎に手を添えている男に栗山がつっかかる。
「アハハ。可愛い子がいたら口説かなきゃ男が廃(スタ)るでしょ」
男は笑いながらそう言うと一枚のカードを差し出した。
このカードが鍵の代わりになるらしい。
黒いカードには銀で俺の名前と10201の数字が掘られている。
これは10階の201号室を示しているとのこと。
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