第5章

24/24
前へ
/450ページ
次へ
全寮制の学園に入ればそう簡単に会えなくなる。 だからこそ栗山は疑問に思ったのだが、椿はその顔を悲しそうに歪め 「もういないから」 とだけ答えた。 その言葉を聞いた二人は目を見開き椿を見つめていたが、「そっか」とだけ言い口を噤(ツグ)んだ。 あの滝本でさえ空気を 「過去ありキター!」 ……少しはよんでほしいものだ。 暫く気まずい空気が流れていたが椿はおもむろに口を開き 「俺がこの学園に来た理由、聞いてくれる?」 二人にそう尋ねた────
/450ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1626人が本棚に入れています
本棚に追加