1人が本棚に入れています
本棚に追加
聞きなれない単語と共に俺は目覚めた。
辺りを見回すと、大きな道路に立ちすくんでいた。交差点だが・・・・ここは。と再び辺りを見回すと女の子の絵やメイドさんがいっぱいあって、すぐにココが秋葉原だと云う事が分かった。
しばらく、考えていると見た事も無い車にクラクションを鳴らされ、急いで道路から歩道に逃げた。
飛び込んだ時にも、変わった服装をしている歩行者に迷惑そうな顔をされ、少し気分を悪くした。
ここは秋葉原なのだが、俺の住んでいる街は墨田なのだが・・・・。
突然、瞬間移動なんて技が出来るハズも無い。少し歩いてみることにした。
しばらく、歩いていたが普通の秋葉原だった。変わっていたのは皆の姿と見た事の無い機器と車。歩行者は、ケータイでは無い、タッチパネル式の何かを持っていた。
それは最近、流行りの3Dとか云うヤツだった様な……。飛び出すとかなんとかの。
次は近くにある、デパートに足を向けてみようと、そっちの方向を歩いて行った。
実は一度だけ、アキバに来たことはあった。もちろん一人で。
そこに大きいデパートがあったハズ。
しかし、そこにデパートは無く、大きい高級マンションが代わりに建っていた。
アキバに行ったのだって、ほんの1年くらい前の事だが、そんなに早くマンションって建つのか?
しばらく、何百階もありそうなマンションを眺めているとニュースの音声が聞こえた。それは大きな建物に写されたよくあるヤツだった。
そしてパッと女の人が現れて、云った。
―2100年、7月23日のお天気です。
2100年・・・?
意味が分からない。俺が居たのは2000年で・・・・。未来へ来たのか俺は!?
と混乱していると、急に頭に映像が流れ込んできた。
それは赤い血と割れた電球と見知った妹の顔だった。そう。思い出した。俺は確か死んだんだ。呆気無い死に方で。
2100年。100年後の日本・・・・。そう云って、絶望した俺はその場に座り込んでしまった。
2100年って未来。未来に知り合いが居るハズも無く・・・俺はこれからの未来に絶望して。
そんな時、大きな歓声?と云うか動揺の声と共に現れた女の子。年は・・・・。俺より少し下かそれくらい。変わった格好をしていて、いや、皆から見たら俺が変わった格好なのか・・・
「君、大丈夫?」
最初のコメントを投稿しよう!