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「・・・。ああ・・・心配ない」
全然、大丈夫では無いが。
ていうか久しぶりに誰かと話した気がする。と冷めた目で彼女を見ると彼女は少し驚いているようだ。何故だ?
「私が・・・誰だかわかんない?」
それは誇った様な言い方では無く、心配する様な言い方だった。
しかし俺は今、この時代に来たばかりで、誰かも分からない。分かってどうなんだって話だけど。
「ふ~ん。君が私に媚びない所見ると、本当に知らないみたいだね」
「・・・・誰だよ・・・・・」
次は自信満々で云った。
なんでお前に媚びなきゃならねぇんだよって思ったが皆注目しているので抑えた。
「ちょっと」
そう云って彼女は俺の手首を掴んで走り出した。
そしてマンションを目の前にすると、その中に入っていった。その中のフロアには同じような服を着た女性が7人程座っていた。皆綺麗だぁと考えていると長い階段を登らされ、二階の一番端の部屋に押し込まれた。
乱暴な女だ。と思っていると、いつ着替えたのか市民と同じ格好になっていた。まぁ俺からすれば変だが。
「なんだよ」
「貴方は一体誰?」
唐突な質問に俺は戸惑い、話そうとおもったが信用されるワケが無い、と俺は適当に誤魔化した。
しかし、誤魔化した事はスグにバレた。勘が鋭い女。
「お前は一体、どこから来た?」
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