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――――コツン
なにかが俺の足にぶつかった。
衝撃はあまり無く、膝まであるかないかの大きさだった。
―――なんだ?
そう思って下を向くと、ポワポワと白い毛の生えた生き物が、俺の足に顔を埋めている。
―――…猫…かな…?
俺は、自分の他でも誰か…それがたとえ猫だったとしても、「一人じゃない」と安心できた。
思わず手を伸ばす。
――――その時
そのなんとも愛くるしい姿のソレは、ゆっくりこちらを見上げた。
俺はしばし見つめられていた。
――――そのつぶらな、まるで血を見ているかのような
…真っ赤な瞳で。
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