第二話 帰るべき場所

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「おかえりなさい!光君」 俺はゆっくりと目線をそちらの方に目を向けた。 「……ただいま。」 愛想笑い1つもなく、俺は帰ったことを報告する。 そんな俺の気持ちを知ってか知らないでか、相手は話し続ける。 「今日は隆平さん、遅くなるらしいの。だから先に二人で夕食食べちゃいましょうね。今日は何が食べたい?」 「……。」 俺が黙ると、その人は少し間を置いて言った。 「…そうね、今日はカレーにでもしましょうか!ちょうど材料もあるわ。それじゃあ光君、出来上がったら呼ぶわね!」 「……はい」 それだけ言うと、俺は二階に上がりはじめた。 まだ何か言いたげな視線を背中に感じながら。
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