プロローグ

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5月13日 広い空間の中に、汗だくで剣を握る少年と男がいた。 少年は下段、男は中段の構えでお互いに相手の様子を伺う。 数秒後、2人は前に出る。 その明らかに人の域を超えた速力は、2人の交錯を通常の何倍にも早める。 そんな2人の様子を、少し離れたところで金髪の少女が見ていた。 否、見惚れていた。 2人の魅せるような剣技に。 しばらく続いた修行は、少年と男は5メートル程離れて向かい合い、一礼する事で終了した。 それを確認した少女は少年に駆け寄り、持っていたタオルを少年に手渡した。 少女からタオルを受け取った少年は少女に礼を言う。 礼を言われた少女はよほど嬉しかったようで、満面の笑みを浮かべる。 少年もそれにつられて笑った。 そんな2人の様子を見て、男も少し笑った。
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