槻谷純夏

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私はここ数年証券会社で働き玲二と出会い、そして二十四、五でなぜか結婚し二十七で「超くだらない事」でクビになった。(2011年9月現在) 三つ年上との奴とはそれなりに上手くやってきた。今日までは。 …ただ今日から仕事も家庭もなにもかも投げ出す事にした。 ここ最近なにかが私の体をなにかが突き上げるのだ。 黒くて、時折変色しては私の体をまさぐった。 何となく嫌な予感はしていたがあまり気にはとめていなかった。 九月。嫌な季節になった。私は仕事の帰り道になにか体に異変を感じるようになった。 ズキズキ…と何かが中から突き上げてくる感じ。 「やっぱりこの季節は嫌いだ」 とここ何年つぶやき続けただろう。
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