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ドッジボールをしようと、かけ鬼をしようと、子供も立派な人間なのだ。
なぜこんな事を覚えているのか自分でも分からない。上手く言えないが、多分誰かも感じるはずだ。この事を。
純夏という女の子は周りの大人からも良い子といわれていたし私も、良い子だったと思う。
私だって大人を嫌だと思った事はある。
よからぬ感情も人並みにあったかもしれない。
というよりか世の中に対する絶望感は大人、子供含めて平均以上あった。まあ後にこれが幸運を招くのだが。
今、やはりこんなガキ「良い子」ではなかったとふと、本当にふと思ったが特に気には止めなかった。
ただ、純夏はポツンといつも心に、まるで夢物語みたいななにか完全たる純粋なものがあったのだ。
世の中に、こんな綺麗なものはもう、なかったかもしれない。
こんな私でも、覚えている。そんな美しさを。
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