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最近あまりジメジメしなくなった空を見上げる。
最近月日がたつのが怖いくらい早い。
本当に一時間で一日が終わるみたいな。
バッテンで埋め尽くされたカレンダーを見る。
どうやら地球はもうすぐ終わるらしい。
本当にこのテレビの連中が言ってる事は実現するのかよみたいな。
「ねぇ、ママ、」
「…アナタ、純夏の部屋の荷物…ああ…これこれね…」
「ママ」
「…うん、あのね純ちゃんね、あんたテレビもうすぐテレビ外に出すって言ってんでしょ。もう一応引っ越し屋来てんの。んでね、あんた荷物はこびなさいってさっきから言ってんよね。うん。手伝わないんならあんただけここに置いてくよ本当に。」
ママにぶたれた。
「明後日だって、地球滅多すんの。」
「え…あら、ホントだ。えー…あ、やだやだやだやだやだ…もう七月…ハァーっもー…信じられないわ。もう少し早く引っ越しの準備しときゃあー…」
「カレンダー見て言うのかよ。」
スナック菓子と歯が絡み合う音とママの大きなため息が絶妙なハーモニーで混ざり合った。
「だいたいね、大魔王だかノストラダムスだか知らないけどね、あたし達人類はね、暇じゃないのよ!!!!」
「名前なんかどーだっていいんだよ。それが起きる事に価値があるんだよ。」
思えば中途半端な季節に生まれたんだなあたしって思った。
七月に十六になったらもういっそあたしだけ死ねばいいかも。
もっとまともな季節に生まれてれば。
とりあえずバイバイ。福岡。ちょっと早いけど別にあんたの事好きでも嫌いでもなかったよー…
「…いわゆる無関心。」
外に出たら少し空気が気持ちよかった。
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