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私がおばさんと、こうして関わったのも十二年ぶりだけど、春琉君が亡くなってからも十二年が経った事に気付きました。
おばさん、覚えてますか。子供の頃私はとっても無邪気で明るくって、何より優しい子供でした。
生きる事に喜びを感じていました。
お花も、雲も、蝶々も私の友達。
おばさんも、ママも、父親も、大人達皆そんな私をあたたかい目で見守ってくれました。
実は、ある日を堺に、私の感情はぷっつりとなくなっていました。
氷が、徐々に溶けて行く感覚。
いつしかの事を、私は鮮明に覚えています。
それでもなんとか普通に生活していました。今までずっと。
詳しい事を書くのは難なんでとりあえずここで話を切ります。あ、でもこの事を話したのはおばさんだけです。後一人いたような気がしなくもないですが。
所で、私これから東京に向かいます。今なんとなく福岡に居ますが、東京の空気の方が私の肌には合ってるみたいです。
おばさんの所にもその内向かいます。
本当の目的はそれなんですがね。
おばさん、本当にごめんなさい。
春琉君の事を書いていいですかね。
本当にくだらない事で春琉君を殺してしまって、どうもすみませんでした。
なんか徐々に何かが戻っている様な気がするんです。
私は春琉君の「死」の真相を知っています。
おばさん、ごめんなさい。
ごめんね、おばさん。
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