初夜『はじめてこと』

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『─♪~♪~……まもなく─』 夜食のメニューが ”レトルトカレーかけ ネギたっぷり冷や奴”に決まったところで、 自宅近くの駅にたどり着いた。 駅を出て 3つ目の角を曲がり 一旦停止の標識がある少し大きい道を 1つ、越えたところで ふと気付く。 誰か、ついてきてる…?  ザッ…ザッ……ザザッ……ズッ…… 不規則な足音が1つ。 背後から聞こえる。 たまたま、駅からの進行方向が同じなのかもしれないが、 時間が深夜なだけに、怖いイメージを拭いさることができない。 …周りに誰もいないし、 秀也は麻雀中、電話に出ない… このまま、家までついてきたら怖いなぁ… もやもやと思案しながら、 2つ目の一旦停止にたどり着いた時、 カーブミラーに 黒い服の大柄な男が、 太い棒のようなものを握り締めて 後ろからついてくるのが映った。
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