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「絶対あの出欠いらないぜ」
徳橋さんが言った。徳橋さんはオレの6つ上で30才。未だ独身らしく、合コンの話をしていると必ず食いついてくる。オレにとっては兄貴的な存在で、週に4回は飲みに連れていってもらう仲だ。
「だってオレたち5人しかいませんもんね。見ただけでわかるはずですよ」
そう、オレの班には5人しか人がいない。それは当然のことで、オレが所属しているのは二週間前に新設されたばかりの、事件事象総合管轄課だからだ。とりあえず漢字を並べてあるが、簡単に言うと、どんな事件でも興味をもったら捜査してみようかな、ということ。周りからは「何でも課」と呼ばれるが、そこに所属している人間は「フリー・ポリス(略してフリポリ)」とも呼ばれる。その通りだ。2週間過ごしてみてわかったが、かなり自由。警視庁内で最ものんびりした部署だ。
今日も面白い事件がないか、資料情報室に行ってみる。ここは半分、フリポリの「家」みたいなものである。ここには、最新の事件から、時効寸前の事件までの情報があるため、ここで面白いのを見つけて、動き出す。
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