Running Shot

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 「テメェ、よくもやりやがったな!!」  「ノされたいんか、コラ!!」  「ぶっ飛ばしたろか、転がしたろかっ!」  「ここまで改造するのにいくらかかってんのかわかってんのか、姉ちゃんっ!」  二人が駐車場に着くと、案の定このあいだの怪人が引き連れていた戦闘員らしき連中とこのあいだとは別のヘビのような女性怪人に対し、愛車を破壊された渚の走り屋集団が啖呵を切りまくっていた。  「か、かかわり合いにならないほうがいいんじゃない?」  「でも、相手が相手だしなぁ……」  「そうよね……」  「ビビってんのか、こいつ」  「なんか言ったらどうなんだ、あぁっ!?」  「……やれ」  突然、走り屋達の啖呵を黙って聞いていた敵は妖艶な笑みを浮かべると、戦闘員達に指示をした。  その瞬間、戦闘員は走り屋達に襲いかかった。走り屋集団もすぐに応戦し、辺り一帯の空気に緊張が走った。  ちなみに、虫の知らせを感じた望とつばめは近くの植え込みに身を潜めている。  「俺達の愛車の仇だ、やっちまえっ!!」  「うおおっ!」  走り屋のうちの一人が雄叫びをあげると、他の連中もそれに続き戦闘員に殴りかかりにいく。  しかし、その勢いは最初だけであっさりと勝負は決まってしまった。  「つ、強えぇ……」  「あらあら、その程度で?」  怪人は辛うじて生き残っていた走り屋の一人をいたぶりはじめた。  その様子を見守っていた望はもう我慢できなくなっていた。  「許さない、いくらなんでも……!」  「望っ!!」  望が飛び出したときには、既につばめを助けたときのあの少女の姿になっていた。
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