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「あぅぅ……」
破裂音とともに、怪人は右肩を押さえてうずくまった。
望が青年のほうを見ると、彼の手には一丁のリボルバーが握られていた。
「……終わりにするっ!」
「あの、ここ日本ですよ!?」
望がツッコミを入れるにも関わらず、青年はさらに4発の銃撃を加える。
「バカな、おのれぇっ!」
「まだやるってのかよ、諦めは肝心だぜ?」
その台詞とともに、青年は気合いを込めると、両手で構えた銃から1発放った。
それは吸い込まれていくかのように怪人の眉間に撃ち込まれた。
たが、青年は万が一のために次の手に出る。
「臨、兵、闘、者……っ!草薙流白祓い(つくもばらい)っ!!」
敵に素早く接近した青年は一度体当たりを決めた後、左腕を腰だめに構え……
「剛正拳っ!」
渾身の一撃を叩き込んだ。
その一撃に吹き飛ばされた怪人は近くで建設中の小屋まで吹き飛ばされていった。
「す、すごい……」
「遠当ての応用さ、これで終わるといいんだけど」
そう言って青年は小屋のほうに駆けていった。
元の姿に戻った望も後を追っていった。
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