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瞬
「南くんが、負けたって事?」
南
「うん。」
南は頷く。
僕は、ようやく納得した。
要するに僕は、墨田くんの外見を見てイジメをしていると判断してしまった訳だ。
なんだかとっても恥ずかしい。
そうだとするなら、墨田くんに謝ろう。
瞬
「墨田くん、ごめん!墨田くんが、イジメをしていると思って挙げ句の果てに勝手な約束をつけてファイトして。」
僕は頭を深く下げて墨田くんに謝罪をする。
墨田
「まぁ、今回はオレも楽しめたから、許してやる。」
墨田くんは笑いながら僕を許してくれた。
墨田くんって案外優しいのかもしれないなぁ。
墨田
「その代わり、今日からお前はオレ達のダチだ、いいな。」
ダチ?……あっ、友達って事か。
瞬
「もちろん!君みたいな強いファイターと友達になれて嬉しいよ!」
僕と墨田くんは握手をする。
南
「二人ともズルいよー。」
南くんは両手で僕と墨田くんの手を掴む。
そして、三人であははと笑う。
キーコーンカーコーン
学校のチャイムが鳴り響く。
墨田
「ヤベー!!五十鈴、南!走るぞ!!」
墨田くんはしゃべりながら走り出す。
瞬
「遅刻するーっ!!」
墨田くんを追って僕も走り出す。
南
「二人とも待ってー!」
墨田くんと僕を追って南も走り出す。
こうして僕には新しく二人の友達が出来た。
そして……結局、僕達三人はホームルームに間に合わず、先生に嫌と言う程叱られたのだった。
~正義見参~ END
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