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操舵室に入ると出航前と言う事もあり、手順のチェックで騒然として居た。
グルッと見渡し、一番暇そうな女性のクルーに「済みません、艦長はどちらに?」と声を掛ける。
と、一瞬にして室内が凍り付き、女性は静に向き直り。
「ようこそはやてに。
海上保安庁第三管区海上保安本部横浜保安部、二等海上保安監の鈴木あづきです。私が当船の指揮を取ります」
にゃ、にゃに?
出たな、コスプレキャバ嬢!
愛理紗に負けず劣らずだぞ、こりゃ。
俺は完全に硬直した。
「あっ、えっと....」
クスクスっと、周囲の含み笑いが聞こえて我に返り「公益財団法人ノアプロジェクト、救難支援統括部部長の谷口海斗です。乗艦許可願います」と踵を揃えた。
「乗船を許可します。
因みに当船は海自艦では有りませんので、あくまで船と呼称されます。
って、面倒臭いですよね。
はやては海保籍ですけど、運用はノアに成りますから、指揮系統はノア配下に成りますので宜しくお願いします。
それから、飛行隊は谷口統括部長にお預けしますので、運用はお願いします。
これは、飛行隊クルーたっての希望と聞いてます」
あははは、やつら女性船長の指揮下が嫌で逃げたな。
「承知しました。お預かり致します」
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