4人が本棚に入れています
本棚に追加
ものの30分と経たない内に続々と職員が集まり、喧騒と混沌が部屋に満ち溢れる。
「震源何処だって?」
「震源の深さは?」
「マグニチュード幾つだって?」
「NIEDからは何も来て無いか?」
「Hi-net生きてますよ!」
「誰か!...纏めて答えろ!」
「震源地...東京都23区?!
北緯35.7度、東経139.9度で震源の深さは約50km!
地震の規模は推定6.6です!」
「東京湾のプレートは?」
「異常震動だ...。
不味いぞ。
官邸に警報の進言を促せ」
「関係機関へ、急げ!」
「平泉教授...まだ掴まりません」
「中澤准教授から、夫婦で今向かってると連絡有りました!」
「千代田区、震度5+です」
ある研究員はこの時を振り返り、カオスの始まりは多分研究所だったんじゃないか。
と、回顧した。
どの研究所も予測し得なかった。
突然の始まり...。
幸いだったのは、研究所としての体面は保てたと言う事。
まぁ、人々に取っては、まったく意味の無い幸いだったが。
最初のコメントを投稿しよう!