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あの社長大好き政宗さんのことだ。
社長に自身のプライベートをまんま晒すことなどいとわない奴のことだから尚のこと、恋人事情なんて赤裸々なはず…。
ならば社長も知らぬはずがないだろうと訊くだけ愚問な質問に顔をしかめたら案の定、社長は「恋人の存在など、とうの昔に知っている」と笑われた。この野郎。
シンタロウ「あの新入社員のことを言っているのなら、心配するな。つい先日別れたそうだからな」
リツ「へぇ、そうですか……はい?」
ちょっ、待て待て待て。
つい先日別れた?
急展開過ぎて理解が追い付かないぞ……落ち着けおれ、とりあえず。
リツ「…どういう事ですか。あんなにラブラブだったじゃないですか」
ショートしそうになった思考を必死にフル回転させて、高ぶった神経を落ち着かせる。
恋人であるはずの俺が睨まれて、ぼっちにされるくらい仲良かった2人が何故。
シンタロウ「詳しい事情は知らないが、どうやらあの新入社員が政宗をフッたらしい」
リツ「え、東雲が…ですか」
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