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あの忠犬ハチ公並に尽くしそうな東雲が、政宗さんをフッた? 携帯を持つ手が沸々と沸き上がる怒りでワナワナと震える。 なら、何だ。俺はフラれ損ってことなのか? めっちゃ苦しい想いをしてまで身を引いた俺って一体…っ ヒトを振り回すだけ振り回しといてポイとかあの犬っころぉ…! 脳内で東雲をフルボッコにしつつ、あくまで平常心と口先だけの言葉を並べた。 リツ「それは……ご愁傷さまです。だからといって俺は政宗さんとやり直す気はありま「アイツは」はい?」 シンタロウ「少なくともアイツは、お前を諦めるつもりないらしい。健気だな」 リツ「………。」 …この人は、ホントに態度があからさまだな。 そんなに政宗さんを気にかけるぐらいなら、いっそのこと社長自身が政宗さんと付き合って欲しい。 大地だったら今なら高給取りの俺が責任をもって引き取ってやるから。
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