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入り口から見えないよう、
階段を上り、踊り場付近の段差に腰を下ろすと
切手の様に切り取り線のあるシートを一切れ切り取って舌の上に乗せ、口に含む。
ただの紙切れになったシートを吐き出して顔を上げれば
ちかちか、と蛍光色に光ながら
歪んでいく視界。
目の前の壁の木目もがにょろにょろと蠢き出す。
赤、青、黄色、緑…
ちかちかと点滅するランプのような光。
視界に写る全てが
鮮やかな色に染まり、
まるでポップアートの世界に迷い混んだ様。
今まで見たことの無い光景に、
無意識に俺は爆笑していた。
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