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正体不明の恐怖から逃げるように
空の胃袋に睡眠薬と水を大量に流し込み
布団にくるまる。
寝てしまえば、
俺の勝ちだ。
そんな自信を持ちながら
眠りにつくも、
怪物は夢の中にも現れて。
汗びっしょりで飛び起きれば
震える掌を押さえ、踞った。
怖い、
「ソレ」を使い始めて初めて感じた恐怖。
とにかく一人になりたくなくて、
家から出てコンビニに歩き出す。
コンビニの入り口で、
朧気に見知った顔に出会い
少しほっとする。
店内で僅かな食料と煙草を買いながら
相手の正体をやっと思い出した。
あいつ、
旧校舎で八会わせた生意気なガキだ。
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