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コンビニの外で煙草をふかしていれば
突然声をかけられて驚いた。
「煙草、1本くれよ。」
代わりに缶の酒を差し出してくる相手に
煙草1本に酒は割りに合わないんじゃないの?と思いながらも
相手がら缶を受け取り、
煙草を1本あげて、火を点けてやる。
一言二言話ながら、
何故か穏やかな気持ちになっている自分に驚く。
こんな安らぎを
「ソレ」は与えてくれなかった。
俺が求めていたのは
本当に「ソレ」だった?
酒を飲み終え、手短に挨拶を交わして去っていく相手に
ぼんやりと
寂しい
そう思った。
もう一度逢えたら
この感覚の正体が掴めるんだろうか。
「ソレ」の副作用で震える手を握りしめ、
彼から貰った酒を片手に俺も元来た道を歩き出した。
僅かな希望を抱きながらも
それでもきっと俺は、
また「ソレ」に手を伸ばす。
end.
覚醒剤じゃないけど
ドラッグ、駄目、絶対!!
参考文献
SPEED/石丸元章
エンドレスワールド/蛇龍どくろ
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