スタート

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その時だった。 私は勢い良く後ろを振り返る。 それは、以前にもあった感覚。 そう、あの青桜を見た時にも感じた、誰かに見られているような嫌な感覚。 外灯の光りだけが道端を照らし、影になる背後にはうっすらと民家が立ち並んでいるだけだった。 人の姿は無く、気配も無い。 私の思い過ごし? こんなメッセージを貰ったからかな? 心臓がドクドクと打ち鳴り、まだ少し肌寒いと言うのに、ジッとりとした汗が滲み出していた。 「気のせい……だよね」
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