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夕刻から続いた葬式も、空に大きく浮いた月が輝き出す頃には、終わりを迎えていた。 セレモニーホールから出る際、最後に、棺桶の中で眠る駿の顔を見下ろした。 駿の顔は、冷たく色を変えて、あの花火が咲いたように輝いていた顔も、今は枯れたように生気を失っていた。 「よく眠ってるね…」 僕の顔の横から、凛子の顔が覗いた。僕は五年前のあの花火大会の日のように、顔を反らした。しかし、その先には、五年前のように、大きく輝いた花火はなかった。 あったのは、冷たく枯れた駿の顔… 僕が殺した、駿の冷たい顔だけだった。  
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