終わりの始まり

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八雲「1つ目、この建物の用途。何やら研究所とか儀式場があるらしく、なにかしら怪しげなものを作ってるみたい。…何を作ってるかは知らないけど」 蒼雅「そこを知りたいんだけど…今はいいか」 八雲「ごめんね。…それで2つ目だけど、これは結構驚く。…敷地面積が都市1つ分と同じくらいらしいわ」 蒼雅「はぁ!?」 マジかよ!…面倒臭いなぁ。そんなところに乗り込むのか…。 八雲「面倒臭いって顔してるわね。まぁ重要施設の数は案外少ないから問題ないわ」 蒼雅「ならいいんだけど…」 八雲「まぁ今は深く考えないにしよ?…それで、3つ目なんだけど…これは実際に見てもらった方が早いわね」 蒼雅「そうなの?一体なに?」 八雲「まぁ見てからのお楽しみってことで。…こっちよ、付いてきて」 と言いながら森林園の中に入って行く。 蒼雅「ち、ちょっと待ってよ~」 私は速足で歩く八雲を慌てて追い掛けた。 ―――――――――――― ―別館付近― ?「やっと追い付いた…ここの敷地面積おかしいよ…」 眼鏡を掛けた少女が息を切らしなが呟く。 ?「霧雨蒼雅…私が貴女に借りを返す時が来たみたい…貴女はあの時、私に手を差し伸べてくれた…だから、次は私が貴女に手を差し伸べる番!」 そして彼女は眼鏡を外し、投げた。 ?「mission…start!」 ―――――――――――― 八雲「着いたわ。ここよ」 八雲が連れてきてくれた場所は、樹齢千年以上と推測されるバカデカイ大樹の梺であった。 蒼雅「凄く…大きいです」 八雲「その発言やめい」 蒼雅「で、ここにその3つ目とやらが?見たところバカデカい大樹しかないんだけど…」 と言ったら、甘いな…と言わんばかりに「チッチッチ」と指を振る八雲。シバかれたいのか。 八雲「まぁ、見ときなよ…少し面白いのが見れるからさ…」 蒼雅「え、えぇ…」 コイツ…本当こういうの好きだよなぁ…。まぁそれも八雲の個性的なとこだし、良いところでもあるが…。 八雲「じゃあ今からやるから、良く見ててね?」 何をやるのかは分からないが大樹の方に目を向ける。 八雲「行くよ!」 八雲が目を閉じて息を吸う。そして― 八雲「ちちんぷいぷい!」 蒼雅「何言ってんのお前!?てかダサい!」
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