終わりの始まり

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八雲「私は非日常なものは信じたくないんだけどさ、アンタと過ごしてたら色んなものが変わったわ」 蒼雅「いやぁ、照れますなぁ」 八雲「…相変わらずおめでたい頭してるわね」 皮肉はあえてスルー。 八雲「でも確かにキナ臭いといいますか、なんか危なげな雰囲気がするわ。主に教師陣や『執行部』からね」 蒼雅「『執行部』は前から目をつけていたんだが、ついにアクションを起こしたのね…」 『執行部』 それは、『生徒会』という全校生徒を代表する生徒のトップ機関… その中でも地位の高い者が集結してるエリート組織。 全学年から会長以外の各役職に二人づつ割り当てられる。 それは、『執行部』に限らず、『総務委員』も同じ形式である。 『執行部』と『総務委員』は同じ『生徒会』とは言えども、決定的な違いが出る。 役職の数は言わずもがな『総務委員』の方が多い。 しかし、そんな目に見える違いなんかでは済まされない違いがある。 それは権力だ。『総務委員』はあくまで生徒の代表で生徒達の意見などの代弁や、生徒達の秩序を護る組織である それに対し『執行部』は教師とほぼ同じ権力、待遇を持つ特殊な組織。 生徒達の中で学園側の内部事情を把握している唯一の組織で、主な仕事は学園の秩序を護ること。 とは言うものの、実際は一般生徒を見下し、侮蔑するクズの集まりたがな。 八雲「長い解説ありがとうね」 蒼雅「メタな発言すんじゃねぇよ…」 八雲「で、そのクズの集まりは学園の秩序を乱そうとしている…つまり仕事を放棄した挙げ句、裏切ったと?」 蒼雅「元から仕事なんかしてないわよ、アイツらは。まぁ一概に裏切ったとは断言できないけど、間違いなく裏で何かしらの糸を張っているのは分かるわ」 八雲「根拠は?」 蒼雅「この前の話なんだけどね、ローリングソバットで破壊した防火扉を修理しようと工具を取りに行ってから戻ってきた時にね」 八雲「アンタ何てことしてんの…」 蒼雅「たまたま『執行部』の一人が誰かと話してるのを見掛けてしまったのよ」 八雲「ツッコミはスルーなのね…まぁいいわ。んで、その誰かってのは?」 蒼雅「知らない。黒いスーツを身に纏った女性だったわ。かなり巨乳の美女だったよ」 八雲「後半は聞かなかった事にして、黒いスーツは怪しいわね…。会話は聞いた?」
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