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「お前アホだろ」
「仕方ないだろ」
「もう2週間はたつぞ」
「そうだな」
「クラスの女子の顔と名前一致させろよ、特にかわいい子」
「お前のほうがアホだろ」
陽平に今朝のことを話すとアホ呼ばわりされた。
こいつのほうがよっぽどアホだと思うが。
あの時の女子がクラスメイトだとこいつのおかげで分かった。
「だがお前もずいぶんかわった子に目をつけたな。みーちゃんとはな」
「みーちゃん?」
ずいぶんとかわいらしいあだ名だな。
「相原美羽だからみーちゃんらしいぞ。周りはそう呼んでる」
「ふーん……。お前もそう呼んでるのか?」
「呼んでみてはいるがな。特に特別な反応はなし」
お前がチャラチャラした言い方してるからだろ。
「だが、あまりおすすめはしない」
「何をだよ」
「付き合うのだよ。いわゆるふしぎちゃんだからな、大変だぜ?」
そんなことまったく考えてないがな。
「孤立してるのか?」
「別にそういうわけじゃない。友達もいるみたいだしな」
確かに、今教室の隅のあたりで話してる相原の隣には女子がいる。
「俺的にはあのもう1人のほうがおすすめ」
あのショートカットのほうか。相原がロングだからちょうど対照的だ。
「町田瞳。顔よし、性格よし、文句のつけようなし」
「そんなの手が届かない存在だろ」
「確かにな。だが、あれくらいの子と付き合えたらと思うぜ」
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