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予想は的中し、二年の夏には鷹見はまたお山の大将の地位を回復していた。
甲子園大会にも出場し、TVの取材も増えた。
練習場の金網の向こうに、プロのスカウトが列を成すようにもなった。
勿論女にも困らない。
誰彼なくチヤホヤされる日々。それは肘を壊すまで続いた。
致命的なケガではなかったが、回復に時間がかかり、高卒でのプロ入りを鷹見は断念する。
初めての挫折。
しかし鷹見は動じなかった。
自分の才能を信じていたからだ。
野球の女神がいるとして、そいつは自分に媚びを売っていると。
大学に進み、ケガから立ち直った鷹見は目覚ましい活躍を見せる。
二部に低迷していたチームを一部に押し上げたのだ。
ケガ人と判っていながら推薦で鷹見を取った監督は自らの慧眼を誇り、鷹見はまたプロの注目を集めることとなった。
だが、四年時のドラフトで鷹見が指名されることはなかった。
ケガ持ちであること、活躍した期間が短く、またレベルの落ちる二部でのものであることなどが理由として挙げられていた。
二度目の挫折も、しかし鷹見の自信を崩すには至らなかった。
社会人野球で、鷹見は勝ちまくった。
要所でしか本気を出さず、チームの王様として振る舞った二年の後、鷹見は晴れてプロの門をくぐることになる。
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