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目を覚ますと真っ白な壁が広がっていた。
当たり一面白しかないので、じゃっかん目がチカチカする。
数秒、辺りを見回してから一言。
「なんだ?ここ」
我ながら面白味がないが、今この状況をまったく理解できていない俺の気持ちを察してほしい。
それから数秒後、「やぁ、よく眠れたかな?」
突然の問いかけにビクついていると、声はそのまま台本を読むかのように話し出した。
「さて、さっそくだが君の力を見せてもらおうか」
低く妙に威厳のある声がそう言い終わると同時に、白の空間に黒の球体が現れた。
「は?いや、ちょっと待てよ!力を見せるってどういう事だよ?だいたいここどこだよ!?」
「それは君が力を示せばわかることだ」
俺の質問を無視してそう言ったかと思うと、目の前の黒い球体が突然形を変え、人型のマネキンになった。
明らかに違うことは、黒いマネキンの手には同じく黒い剣が握られていることだ。
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