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「さぁ、力を示せ!さすれば道は開かれん」
声がそう言い終わると同時に、黒いマネキンが剣を構えてこちらに向かって走ってきた。
「おいおい!ちょっと待てよ!意味わかんねぇよ!どういう事だよ!」
いまだに状況が理解できていない俺の質問にマネキンが答えるはずもなく、容赦なく剣を振りかざしてきた。
「うわぁ!」
間一髪で攻撃をかわすと、慌てて距離をとり頭の中を整理する。
『落ち着け、とりあえず状況整理だ。この広い空間であの黒いマネキンと二人きりで、なんだか知らないが力を示せって言われて、マネキンが攻撃してきて………あぁ!もうおかしくなりそうだ!』
そんなことを考えていると、マネキンはまたも剣を構えてこちらに向かって走ってきた。
『とりあえず逃げなきゃ!』
そう考えた俺はただひたすらに後ろにさがって攻撃をかわした。
が、息も荒くなってきた時に、俺の背中に何か大きな物体が当たった。
『な!壁?!』
そう、壁があったのだ。
全面真っ白なうえに、こんな状況じゃ気付かないのも無理はない。
『くそ、やべぇ!』
そう思い横に逃げようとした時には、遅かった。
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