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「……チッ…!……また外れか…」
これで五回目だ。
……いくら小島と言っても、カリブの海には酒を隠している島なんて更々ない。
「……ただの木か……」
大体は地下を掘って、その上から砂を被せる仕組みなのだ。……そのため造った奴も酒の場所は把握仕切れてない。
「……はぁ…引き揚げるか。」
船長が諦めて引き揚げようとしたその時。
ヒュンッ
バシッ
「……弓?」
船長は不思議に思った、…この海賊に溢れているカリブ海に弓を扱う物好きなんて殆ど居ない。
居るとすれば………
「……先住民か…」
ガサガサ
男「……………この島に何をしに来た。」
草むらから少し錆びている鎧を着けた男が出てきた。
「鎧?先住民じゃねぇのか。」
男「俺はガルシアだ、訳あってこの島に居る。」
「……訳……ねぇ?」
この男、明らかに何処かの騎士団の者だ、いくら理由があろうとも騎士団がこんな小島に居るはずがない。
「……しかも弓はかなりの腕だな。」
ガルシア「ほう、分かるのか。」
「ああ、伊達に海賊の船長やってねぇかんな。………それにそんなガチガチの鎧を着たまま弓を射てる奴なんて居ないぜ?」
ガルシア「……海賊船長、そしてかなりの洞察力………お前達の船の名前は?」
「船の名前?…トゥルーラック号だが?」
ガルシア「トゥルーラック……?聞いたことが無いな………。」
少し考えこむガルシア。
「(…まぁ、俺達は名前を明かす事は殆どねぇかんな…。)」
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