峠道 Racing 0話「prologue」

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俺はすぐにアクセルを踏み込んだ。 流石に相手はEG6、VTECは普通にすごい。 第一コーナー、緩めの右。ハンドルを切りながらブレーキを踏み、いっきにアクセルを踏み込む。 リアが微妙に滑ってるような気がする。 南田のEG6はほぼ横にぴったりとつけている。箱根の道幅が広いからできたことだろう。 2つ目のコーナー。ここは急な左。 俺はここから一気に仕掛けることにした。 インはほとんど開けないコーナリング。 ブレーキをギリギリで踏んでアクセルを少しずつ踏み込む。 シフトを5速から4速、3速と落とし、いっきにコーナーをドリフトで抜ける。 その先の右はさっきよりきついコーナー。ここも同じようにクリアし、ちょっと長めのストレートに出る。 南田のEG6は少し離れたか、というくらいであった。 その先にはちょっとコーナーが続くところがある。そこで離して、いっきにケリをつける! 夏目「大丈夫かな…EG6だもんな…」 荻野「大丈夫じゃない?あいつのキューニー、スーチャ積んでるし。」 小池「だよね…ま、ともかく無事におりきってくれよな…」 くっ…いっぱいいっぱいじゃないか…何故だ… こっちは200馬力ちょい出てるはずだ。なのに何故コーナーの立ち上がりと突っ込みの両方で離される! 何故だ…こっちはEG6だぞ!!! 南田「こーなったらもう知らん!いっきに追い上げてやる!」 次で仕掛けると決めたコーナーに突っ込むまでは、そんなに時間は無かったから。
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