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「あんた……俺のこと知ってるみたいだが、何者なんだ?」
「?月野美紗、大学二年だと自己紹介したはずだけど……?」
「いや、そうじゃなくて。生憎だが、俺にはあんたと会った記憶がない。あんたは、どこで俺のことを知った?」
自慢じゃないが、俺は記憶力は良い。
ましてやこんな美少女と知り合ってたら、絶対に忘れない自信がある。
しかし覚えていないということは、彼女とは正真正銘の初対面だ。
なのに彼女は俺のことを知っている。
そこが気になったのだ。
「ふむ……知りたい?」
「ああ、知りたいな」
勿体ぶる彼女の言葉を、俺はすぐさま肯定する。
月野美紗はしばらく悩んだ後、ポンと手を叩いた。
「じゃあ、交換条件にしよう」
「……交換条件?」
ストーカーのくせになんで偉そうなんだ、こいつは……?
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